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人旅(番外編) 15meets

人旅 15meets 『かつての農家の方へ』

地域の魅力的な方々を旅し、その人生に触れる『人旅』。今回は趣向を変えて、ある名も無き農家の方の言葉を紹介したい。
ここ沖新田は江戸時代に人口増加に伴う食料不足に直面し、食糧増産するために海を大規模に干拓。新田を形成したことがルーツである。

当然、塩を含んだ土地は不毛。さらに満足な灌漑整備もなされていない土地では飲み水に困るほど、移住者達は困窮していた。

しかし、現代の沖新田は当時の面影も見る影もない。毎年稲はすくすく育ち、秋の収獲時には実った稲穂が頭を垂れる。

土地を改良し、開墾していった先人達は忍従の日々を過ごした。きっと良くなるという希望の火を消さず、努力を重ねたんだ。

それを『新田魂』と呼ぶ。

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これは名も無き農家が語った『農業に対する精神』。心からの言葉なんだ。

『農業は守りの農業であってはならない。絶えず前進する農家、それは研究と実践を兼ね備えることだ。

実験そして失敗を恐れてはいけない。成功におごってはならない。

一つの実験をする…それが失敗に終わったなら、なぜ失敗したのか?その原因を突き止めることが肝心だ。

原因を知ることが出来たなら、それは失敗ではない。次の実験の貴重な足がかりである。

一つの研究が成功したなら喜んではいけない。なぜ成功したのかもう一度その原因を確かめて更に次の研究の基礎とすること。反省のない研究や実験には新しい道は拓かれない。』

 

物事全てに通じる考え方だと僕は思う。仕事でも日常でも。大昔、沖新田では農家の方々は皆こんな気持ちで農業をやっていたと僕は想像する。

困難を突破するには偶然は重ならない。確固とした根拠に基づく行動のみが壁を突き破るカギとなるのだ。

智力の限りを尽くして奮闘した開拓者達の偉業は現在の沖新田の日常的に見られる実りある稲達が立ち並ぶ田園風景の中に今も脈々と行き続けている。

いつも何気なく眺める風景の中にも、ちゃんと歴史が映っているということを、決して忘れてはいけないんだ。
この地でそんな熱いハートの農家たちが生活して、同じ道を歩いていたのかと思うと僕は胸が熱くなってくる。

もし、タイムマシンがあるなら僕は彼らにも人旅をしたかったよ。

 

 

 

 

 

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