横樋観音

ありがたいご利益のある観音様 横樋観音

沖新田の南端、百間川の河口東側付近に水辺に浮かぶようにたたずむお堂が見える。「横樋観音」だ。ここには観音様が祀られているのだが、その歴史は意外と浅い。昭和57年9月5日。横樋海岸で小学生が釣りをしていると波打ち際に観音様が上半身だけ出してちょっと傾くように埋まっていたそうだ。発見した小学生の手で引き上げられた観音様は堤防上に祀られる。一時的な措置であったが、きちんと町内で祀ろうということになり翌年の1月18日に開眼供養をした。奇しくも18日は観音様の縁日の日である。

 開眼供養の模様を知る住民の方は言う。「当日は風雨がひどく荒れた天気であったが儀式の最中は嘘のように天気が治まった。儀式が終わるとまたひどく天候が荒れた」不思議な事はまだ続く、強い風にもかかわらずろうそくに灯された火は消えることはなく、ろうそくの形が鳳凰の形を模したような形状になっていた。線香も先端がパッと広がり「香華」のようになっていたらしい。神秘的な話だ。

昭和58年5月18日にお堂が落成して、地元住民から8人が名乗りを挙げ管理してこられた。当時は拝んだ人の頭痛が癒え、足痛、腰痛が速やかに治るなどご利益をいただいた人々が次々と現れたそうで口コミが口コミを呼び、県外からもお参りに来る方々で賑わったそうだ。現在はかつての賑わいがないが町内の人が毎日奉仕している。観音様も当時たくさんの方々にお力を下さったので今はゆっくりしておられるはずだ。賑やかなスポットだった時代もあったろう

多くの人々を救ってこられた観音様

横樋観音は青銅製で穏やかなお顔をしておられる。一説によれば中国の明の末期、約400年前に中国で作られたものといわれている。いつどこでどのようにして日本に渡ってきたのかも定かではない。でも少年たちの前にお姿を現してその後この地で多くの人々にご利益を下さり続けた観音様とこの地とは強い「縁」を感じずにはいられない。

祀られているお堂を取り囲むロケーションは南には児島湾が見られ、ゆったりと行き交う船も見ることができる。拝殿に足を踏み入れると、時間の流れもゆったり流れ観音様のお顔を見ると身も心も癒されるような気持ちになる。そっと心を解放させてくれる雰囲気がこの地を包みこんでいるようだ。きっと観音様の温かい心が漂っているからかもしれない。是非一度立ち寄ってもらいたいものだ。

インフォメーション

住所 〒704-8163 岡山市東区升田397-1
行き方 百間川河川敷(西側)南下して、百間川河川事務所を左折して、海岸沿いを東へ直進。六番川水の公園を過ぎて左手にみえます。
電話番号 (086)948-4089
開扉時間 9:00~16:30
毎月18日縁日(護摩行事あり)
1月1日(元旦祭) 5月18日(春大祭<お堂が完成した日>) 9月18日(秋大祭<観音様が海からあがられた日>)

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