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『人旅』 5meets

小川 氏に人旅

沖新田地域の魅力的な方々を訪ねる『人旅』。今日は操明学区連合町内会長、小川さんだ。
百間川の水門から北に上る河川沿いの道路には『桜』の木が植えられていて、春の桜シーズンには毎年綺麗な桜を見せてくれている。

さくら並木

 小川さんはこの桜を植えるプロジェクトを推進したキーマン。僕はこの桜を植えた方にどうしても会いたくて、小川さんの事を聞きつけ、今回の対面と相成ったわけである。

今から遡ること10年前、小川さんは学区内に桜を植える企画をスタートさせる。その背景にはもっと昔の思い出の中にあった。昔、学区から見える『島』には沢山の桜の木があり、花見の季節には、住民が島に渡り、皆で花見をしたらしい。当時は楽しみといっても沢山あるわけでもなく、島での花見は数少ない楽しみの一つだったようだ。

現在はその島には桜は存在せず、花見の習慣も消滅した。しかし、当時をよく知る方々は学区内で桜を楽しむことができるスポットを作り出すことで、当時の思い出に浸りながら身近なところで桜を楽しむことができないだろうか?と行動を開始する。

小川さんはまず、町内会や学区内での協力者やかねてより桜プロジェクトを夢見ていた方々を結束させることから着手した。なぜなら大規模な桜企画は、個人レベルでは実現が不可能に近かったからである。同じ思いや興味を持った方々が賛同して、まもなく『ふれあい隊』という実行委員を立ち上げ、桜企画が本格化していくわけである。

国や地方の行政機関に対して交渉を続けながら一方では桜の苗木を手配する協力者を探したり住民にプロジェクトの事を発信し続けた。プロジェクトが具体的になっていく中で地域も少しずつ盛り上がりを見せ始め、遂には学区を挙げての壮大なプロジェクトになっていったのである。

スタートから2年後、念願の桜植樹が実現!河川敷沿いに植えられた160本もの桜の木を眺めたとき、小川さんは心の底からうれしかったそうだ。

プロジェクトを振り返って小川さんは僕に言う。『取り組みを通じて地域の住民がひとつになった。地元住民、外部からの転居者など区別なく共通の目標を実現させようとしたこの企画は新しい絆をつくるきっかけになった』

確かに操明学区は年間のイベントなど熱心に行っており、春夏秋冬に合わせた独自の行事が催されている。

操明学区では高齢化や転居者の増加に伴う地元住民との人間関係。それに近所付き合いの希薄さ等が危惧されていたが『桜プロジェクト』はそうした問題に一石を投じる取り組みとしての価値もあったのだろう。

小川さんと

 恒例の『心の言葉』を小川さんに尋ねた。
『次世代創り』という言葉を小川さんは語った。

『地域社会は年寄りから若者へのバトンリレーを繰り返し続いている。町内のさまざまな役職は若い方々も積極的に参加してもらうほうがいい。なぜなら、歳をとってから役職についても、なかなか上手にこなしていくには時間がかかる。若い頃から地域の世話役をすることで人材の育成も行われ、スムーズな世代交代ができる。それに若い人と年配の人と遠慮なく議論することがよりよい地域活性化に繋がると信じている。』

とのこと、企業も従来より若い年代の社長が就任するケースがビジネスの世界でもよく見られる。目まぐるしい変化時代の昨今、時代に着いていくには若い感覚が必要な事を、年長者の方々も感じているかもしれない。

取材後、僕は小川さんが実現した桜並木を見に行った。
まだ花は咲いていないがしっかりと力を蓄え、来年の春にココで美しい花を見せてくれるだろう。1本1本に小川さんや地域の方の思いがこもったこの並木は今後もココで素敵な空間を作り続ける。
小川さんの偉業は桜と共に毎年春にココで輝き続ける事だろう。

さくらを見上げて

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